このブログについて

ソフトウェア開発におけるエラーの予防やプロジェクト管理、品質管理を支援するParasoft製品のTIPSなどを、国内総販売代理店テクマトリックスのサポートスタッフが紹介しています。

2016年1月28日木曜日

医療機器ソフトウェアの静的解析

前回IEC 62304と呼ばれる医療機器ソフトウェアの開発・保守において準拠が求められる規格について説明しました。

そのIEC 62304への準拠の必要性が年々高まりつつある中、医療機器メーカー様へParasoft C++testdotTESTを紹介すると…

「医療機器ソフトウェアを開発する際に遵守すべき静的解析ルールは?」
IEC 62304準拠のために遵守すべき静的解析ルールは?」
FDAGPSVに適合するために遵守すべき静的解析ルールは?」

といったご質問をいただく機会が増えて参りました。

このご質問への回答は当社の医療機器ソフトウェアライフサイクルプロセスコンサルティングサービス、もしくは無償のプライベート相談会、「改訂版IEC 62304対応 C++testの使い方を体感するセミナー」の中で提供しておりますが、今回は一つのヒントとして「IEC/TR 80002-1:2009の 付属書B」を紹介します。


IEC/TR 80002-1:2009の 付属書B

IEC 62304については、20156月に従来の2006年版IEC 62304に修正票Amendment 1のIEC 62304:2006/Amd 1:2015が正式発行されています。そしてこのIEC 62304:2006/Amd 1:2015は、「共通のソフトウェア欠陥の特定と回避」について、ソフトウェア開発計画に含めることを要求しています。この要求に対応するためには、下記2 点をソフトウェア開発計画に含め、開発ライフサイクルにて実施する必要があります。

a) ソフトウェア開発に用いるプログラミング技法に起因して発生する可能性のある欠陥分類の特定

b) これらの欠陥が許容できないリスクの一因とならないという証拠の文書化

そして「プログラミング技法に起因して発生する可能性のある欠陥分類」について、IEC62304:2006/Amd 1:2015 の中で、欠陥の分類と危険状態を招くソフトウェア原因の例として参照されているのが、医療機器ソフトウェア向けリスクマネジメントのガイダンスIEC/TR 80002-1:2009 の付属書B です。

IEC/TR 80002-1:2009 の付属書Bには、危険状態を招くソフトウェアの原因がリストアップされていますので、各医療機器ソフトウェア開発プロジェクトにおいて静的解析の適用ルールを選定する際には参考にしていただけます。

もちろんParasoft C++testdotTESTIEC/TR 80002-1:2009 の付属書Bに書かれているソフトウェア原因に対するリスクコントロール手段としての静的解析ルールを持っています。IEC/TR 80002-1:2009 の付属書Bのソフトウェア原因とC++testのルールの対応等については、こちらで詳しい資料やテストコンフィグレーションを配布しておりますので、ぜひご覧ください。


最後に、

「医療機器ソフトウェアを開発する際に遵守すべき静的解析ルールは?」
IEC 62304準拠のために遵守すべき静的解析ルールは?」
FDAGPSVに適合するために遵守すべき静的解析ルールは?」

という問いに対して、「IEC/TR 80002-1:2009 の付属書Bに書かれた危険状態を招くソフトウェア原因をコントロールするためのルールを選択する」は必ずしも正解というわけではありませんのでご注意ください。

詳しくは、こちらのイベントでご紹介しています。どちらも無料です。
ぜひご参加ください。

 医療プライベート無料相談会




2016年1月6日水曜日

【2/10開催セミナー】事例に学ぶ 成功するテスト運用術と実践的品質管理


ソフトウェア開発の現場では、「高品質」「低コスト」「短納期」という相反する要求に応えるため、様々な試行錯誤が日々繰り返されています。
特に、これらの要求と密接に関連するテスト工程では、ツール導入によって効率化を図っている開発現場が数多くあります。

しかし、開発現場の声を聞いてみると…

 ■ツールを導入したものの、運用プロセスは開発者任せになっている

 ■検出された問題への修正対応は行うが、その後の品質改善に活かせていない
 
 ■ツールの導入効果がどれくらいあったのか分析できていない

など、期待していたほどの効果を実感できていなかったり、有効な活用方法について答えを出せていない開発現場も多く存在します。

そこで今回は、上記のような課題を解決するための方法を事例を交えてご紹介するセミナーを開催いたします。

開発業務を通してソフトウェアの品質向上に取り組んでいる株式会社JVCケンウッド 阿部博己 様からは、開発メンバーの教育とスキルアップに成功したテスト運用術についてご紹介いただきます。

さらに、ソフトウェアの第三者検証において20年の実績を誇る株式会社エス・キュー・シー 代表取締役社長 倉田克徳 様を講師にお招きし、高品質なソフトウェア開発を実現する実践的品質管理について、事例を交えてご講演いただきます。

また、テクマトリックスからは、上記の課題の解決を実現するプラットフォーム Parasoft Development Testing Platformの最新版5.2のご紹介と、C/C++言語対応のテストツールの最新版である、C++test10.2/9.6をご紹介します。


ソフトウェア開発における品質向上に課題を抱えている方、またC++test、Parasoft DTPの最新技術動向等に興味がある方に大変有益なセミナーとなっておりますので、是非ご参加ください。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆セミナー概要
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【開催日程】2016年2月10日(水)13:30~17:00 (開場:13:10)

【会場】御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンター 1F ROOM B
東京都千代田区神田駿河台4-6


【参加費用】無料

【定員】80名(定員になり次第締め切らせていただきます。)
    ※同一部署からのご参加は、2名様までとさせていただきます。
    ※ご同業の方の参加はご遠慮いただいております。

【講演内容】
■品質向上に結果を出す静的解析のチーム運用術
【講師】
株式会社JVCケンウッド 業務用システム事業統括部 プロオーディオ技術部
阿部 博己 様

【概要】
プロオーディオ技術部では、「ツール導入が品質向上のゴールではない」という意識のもと、独自のチーム運用とプロセス改革により、静的解析の効果を最大限に引き出しています。
本セッションでは、ツールの導入のポイントだけではなく、どのようにして効果を最大化したのか…そのテスト運用の秘訣についてご紹介いただきます。


■(仮)攻める実践的品質管理のツール活用法
【講師】
株式会社エス・キュー・シー 代表取締役社長
倉田 克徳 様

【概要】
システム開発における開発対象の多様化、また、システムの稼働環境・接続環境の多様化が急速進んでいます。一方で、システム開発における要求として、高生産性(開発期間の短縮・要員減少)、原価低減、品質の担保、接続互換の多様性等が求められています。
このような現状で、システム開発現場がどのようなことに取り組めば高品質を担保しながらシステム開発を進めていくことができるか、また、ソフトウェアメトリックスの定義や収集されたデータから何がわかるのか、あるいは、プロセス改善、品質改善のためにどんなデータ収集が必要なのかを実践的に解説します。


■(仮)テスト・品質分析・修正フローまでを自動化するには?
【講師】
テクマトリックス株式会社 ソフトウェアエンジニアリング技術部
渡辺 征一

【概要】
近年、ソフトウェア市場からは「リリーススピード」と「信頼性」の2つの要求が高まっています。この2つを同時に応えるためには、
「テスト実行の効率化」「現場の状態を把握するための情報収集の効率化」「収集した情報分析の効率化」「分析結果フィードバックの効率化」の4つの効率化を実現しなくてはなりません。
この4つの効率化を実現できるツールとして、Parasoft Development Testing Platformをご紹介します。


■C++test最新版のご紹介
【概要】
 正式なバージョンアップの発表は少し先にはなりますが、強化される機能について
 デモを交えてご紹介します。
 ・大幅に拡張された静的解析ルール
 ・より高い精度のバグ検出が可能になったフロー解析
 ・テストケースの作成・変更が容易になる新機能
 ・高機能なスタブの作成




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ 関連製品
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
○C++test -C/C++対応単体テスト・静的解析ツール-
C/C++プログラムの単体テスト、カバレッジ計測、静的解析、フロー解析、実行時メモリエラー検出を行う総合的なテストツールです。
ソフトウェア開発におけるテスト工数の大幅削減を実現します。

まずはお試しください!無料評価版はこちら
実際にC++testを体験!ハンズオンセミナーはこちら







○開発テスト管理プラットフォーム「Parasoft DTP」
ソフトウェア開発現場における様々な情報を収集し、一元管理を実現する新しい概念のプラットフォームです。 Parasoft DTP に集約された情報からリスクをいち早く分析し、迅速な意思決定と開発現場へのフィードバックを実現します。